3行でまとめ
- 中小企業が、残業を減らしたり有給休暇を取りやすくしたりする取り組みの費用を国が一部出します。
- 研修、外部の専門家への相談、勤怠管理のソフトや業務を楽にする機器の導入などが対象です。
- 令和8年度の交付申請(はじめの申請)の期限は令和8年11月30日(月)午後5時で、予算しだいで早く締め切ることがあります。
どんな事業所で使えるか
労災保険に入っている中小企業の事業主が対象です。人手不足で残業が多い、有給休暇が取りにくい、夜勤明けから次の勤務までの休みが短い、といった悩みのある事業所に向いています。たとえば介護事業所で、記録や勤怠管理のソフトを入れて事務の時間を減らし、あわせて時間単位で有給休暇を取れる仕組み(時間単位年休)と特別休暇をつくる、といった使い方が考えられます。
主なコース・種類
- 労働時間短縮・年休促進支援コース
- 36協定(残業の上限を決める労使の取り決め)の残業時間を短くする、有給休暇の計画的付与(会社が日を決めて有給を取ってもらう仕組み)を入れる、時間単位年休と特別休暇を入れる、のいずれかを目標にします。
- 勤務間インターバル導入コース
- 仕事が終わってから次の仕事が始まるまでに、一定時間以上の休息を取る仕組み(勤務間インターバル)を入れる取り組みを支援します。必要な時間数などは支給要領の別表で決められています。
- 業種別課題対応コース
- 建設業、運送業、病院等、砂糖製造業、情報通信業・宿泊業が対象です。病院等には、医師が勤務する病院・診療所・介護老人保健施設・介護医療院が含まれます。
主な条件
- 労災保険(労働者災害補償保険)が適用されている中小企業の事業主であること。中小企業かどうかは、業種ごとに資本金または常時使用する労働者の数で決まります(例:サービス業は資本金5,000万円以下または労働者100人以下。医師が勤務する病院・診療所・介護老人保健施設・介護医療院は労働者300人以下)。
- すべての対象の事業場で、年休管理簿(有給休暇の取得を記録する帳簿)を作っていること。
- 常時10人以上の労働者がいる事業場では、有給休暇の時季指定(会社が取る日を指定すること)を定めた就業規則を作り、交付申請の前に労働基準監督署へ届け出ていること。
- 研修、外部専門家のコンサルティング、就業規則の整備、人材確保の取り組み、労務管理ソフトや機器の導入など、決められた取り組み(改善事業)を1つ以上行うこと。
- コースごとの「成果目標」を1つ以上選び、その達成を目指すこと。賃金を上げる場合などの加算もあります。
金額の目安
かかった費用の3/4(常時使用する労働者が30人以下で、一部の取り組みの費用が30万円を超える場合は4/5)と、成果目標ごとの上限額(加算を含む)のうち、低い方の額が支給されます。目標ごとの上限額は公式ページのリーフレット・交付要綱で確認してください。
申請の流れ
- 公式ページで交付要綱・支給要領を読み、選ぶ成果目標と取り組みを決めます(働き方改革推進支援センターでも相談できます)。
- 交付申請書(様式第1号)を都道府県労働局 雇用環境・均等部(室)に出します。Jグランツ(国の電子申請)でも出せます。
- 交付決定を受けてから、令和9年1月31日までに取り組みを実施します。
- 取り組みが終わったら、支給申請書(様式第10号)と事業実施結果報告書(様式第11号)を同時に出します。
- 審査のあと、成果目標の達成状況に応じて助成金が支払われます。
つまずきやすい点・注意
- 交付申請の期限は令和8年11月30日(月)午後5時です。国の予算の都合で、それより前に締め切られることがあります。
- 取り組みは交付決定の後に行う必要があります。実施期間は交付決定の日から令和9年1月31日(日)までです。
- パソコン、タブレット、スマートフォン、乗用車の購入・更新は、原則として対象になりません。
- 常時10人以上の事業場は、交付申請の前に就業規則(有給休暇の時季指定の定め)を労働基準監督署に届け出ておく必要があります。
- 交付決定の後に内容や期間を変えるときは、変更の申請や報告が必要です。
問い合わせ先・公式のページ
都道府県労働局 雇用環境・均等部(室)。相談は都道府県ごとの働き方改革推進支援センターでもできます。
この説明は 2026年11月 の時点の公式のページをもとにしています。金額・条件・期限は年度ごとに変わります。申請の前に、必ず公式のページと問い合わせ先で最新の内容を確かめてください。 助成金の申請の代行をうたう勧誘には注意してください(社会保険労務士以外が報酬を得て申請書を作ることはできません)。